[ 我歴 −ガレキ− ]

[ 破片 −HAHEN− ]

[ 白い矢 ]

「逓減」は 「重鎖」の続編です。 ( 要するに 2部構成です )

[ 重鎖 −UNMEI− ]

[ 逓減 −TEIGEN− ]

部屋を出る

[ 我歴 −ガレキ− ]

記憶の片隅に堕ちていく君を
僕は 幾度となく 呼び止めた

狂恋に 身を焦がした 確かにそこにあった 大切な時も
日常の生活の様に 色を失い消えていく

ナニガ アッタノカ
ナニガ タイセツ ダッタノカ
ナニヲ モトメテイタノカ

全てを 忘却したとしても ふいに過去の自分に縛られる
間奏が終焉に 近づき 振り返った時
微笑む あなたが歪んで見えた

人という密室に入る時 愛という鍵を必要とする
けれど鍵の手に入れ方を知らない
扉の前で 叫び続ける
叫びは やがて 絶叫へと 変わり 最後には言葉を失う

記憶の片隅に堕ちていく君を
僕は 幾度となく 呼び止めた

記憶の片隅に堕ちていく君に
僕は なにが できるのか

[ 破片 −HAHEN− ]

壊れたガラスの破片には 僕は映っていたのだろうか?
壊れる前の鏡の中には あなたが眠っていたのでしょうか?

僕のこの手は 割ることさえも ゆるされず
映り込むことが 出来なかった
僕のこの腕は 包むことさえも ゆるされず
やがて 両腕は 動きを止めた
その世界が 逆のものなら
真実さえも 歪められ

...やがて あなたへの愛も

壊れたガラスの破片には たしかに僕は映っていた
壊れる前の鏡の中の あなたにくちづけできたなら...

時が時を刻み
そして ゆっくりと 時が さかのぼりハジメタナラ

壊れたガラスの破片には たしかに僕は映っていた
壊れる前の鏡の中の あなたにくちづけできたなら...

壊れたガラスの破片には 僕は映っていたのだろうか?
壊れる前の鏡の中には あなたが眠っていたのでしょうか?

[ 白い矢 ]

この身を貫く白い矢が黒く染まり始めた
弓を引いたあなたの瞳から涙
この身が次第に固まっていく
涙がほおをつたい こぼれ堕ちる

どうか 呪いを唱えないで
どうか 結末から逃げないで
不幸だなんて 思っていない

ただ あなたを 悲しませている事が
胸を 貫くこの矢よりもイタイ

初めから 許される恋ではなかった
一時の幸福にすがりたかった
こうなる事は...わかっていた

この身から感覚が消えていく
弓が手から こぼれ落ちる
大切な思い出までも消えていく
背を向けふるえた足で歩き始める

キエタクナイ
あなたの声が聞きたい

キエタクナイ
あなたの笑顔が見たい

キエタクナイ
あなたをこの腕で抱きしめ...た..い

タ..ス...ケ.テ...ク...ダ..サ....

[ 重鎖 −UNMEI− ]

運命の 赤い糸の つながれている相手は
違う時代に 存在した

互いに 相手を 探し始めた...

透きとおる青い闇が 満ちるとき
消えかけた 僕の存在を 鮮明にする

透きとおる黒い光が 絶えるとき
濁んだ 僕の存在を 輝かせる

|

枝別れした 時代の中で
...あなたは 僕に気づいてしまう

あなたが 送った 大切な声は
その時 僕に 響かないまま

あなたの送る 大切な笑顔は
その時 僕に 刻まれないまま

|

現代(いま)とは違う時代の中で
二人は 出会う事になる。

運命の 意志のままに...

[ 逓減 −TEIGEN− ]

季節が また巡りくる 風に乗って
限られた時の中で
いくつの事象を刻めるだろうか

ひきよせられた...
抱きしめられた...

貴方の事を考える時間が多くなり
私の存在自体が 貴方の一部となる

虚妄の存在しない世界軸では
視界は死角へと変化し
重鎖に つながれてる事に気付かない

それでも あなたは交錯した時を迷い始める

あなたを思う心の地図に
”存在”を書き込み始める
あなたの中の心の地図に
”私自身”が刻まれる

この季節の中で 僕は 巡り会う事ができた
それは 奇跡ではなくて...
この季節の中で 僕は 巡り会う事ができた
それは 虚像ではなくて...

交錯した時から 抜け出せる時

この季節の中で 僕は 巡り会う事ができた
それは 奇跡ではなくて...
この季節の中で 僕は 巡り会う事ができた
それは 虚像ではなくて...

転載, 複写, 盗作 することを一切禁じます。

(御意見・御感想はCLUB BLACKまで)